理論医学の中での乳酸代謝とエネルギー代謝
柔道整復師 岡本 透
我々柔道整復師が施術する上で筋肉の硬結などを見つけると「硬いね〜」と言って「少し軟らかくしていきましょう」と、捻挫等の二次的に発生している硬結をマッサージなどでほぐして行くといった治療を皆さん行っていると思います。そもそも、この硬結とはいったい何なのでしょうか?「はい、それは乳酸です」と、答えても硬結が乳酸に変わっただけでその本質は答えていません。患者さんは知識を振り絞って「乳酸と言えばヨーグルトを食べ過ぎたかな?」などと言うしまつです。乳酸とは一体全体、何なのかさっぱりわからないのです。
さて、今回ここに論文発表をするに至った経緯としてはこのような憂いなのです。理論医学を主とする我々柔道整復師が患者さんに対し理論明確に説明しているのだろうか?話を摩り替えて論理展開し強引に説明を煙に巻いているのではないであろうか?患者さんとの信頼関係には確固たる理論と的確な診断そして治療技術が必要であるのは自明のことです。患者さんは病院へ行ったとき「先生がきちんと説明してくれない」と言います。特に私の場合は治療している時などは口が空いていますのでその時にムンテラをしますので、十二分に説明しているつもりです。我々の職業はそれが可能なので患者さんは理論明確に説明をする我々を信頼し慕って治療に来るのではないかと思います。
そこで、今回この確固たる理論を乳酸の発生機序及び生化学的代謝をふまえ学生のころに戻り復習し、そして患者さんへの説明の仕方の一つを挙げたいと思います。知っていること知らないこと私も多々あると思いますが至らぬ点はご容赦願います。
では本題に入ります。患者さんに良く聞かれる質問が今回のターゲットとします。(あくまでも筋肉の硬結の話として聞いてください。)私の接骨院ではよく「なんで、こんなに肩凝るん?」「あ〜首はずしたい」「先生、硬いやろ」「あ痛ったたた、、そこ痛い!」等など多種多様な訴えがあります。全部乳酸の蓄積した硬結部分の症状の訴えかたです。
人又は生物の筋細胞は疲労すると硬くなります。これはいったい何が起こっているのか説明の必要があると、言うことです。 |